にじいろコラム 「分散登校、自粛生活・・・穴がほしい」

投稿者: | 2020年5月23日

 こんな生活になるとは!新型コロナウイルス感染予防のための自粛生活は誰もが経験したことのないものでした。中でも学校や幼稚園等が休校・休園になったことは大事件でした。1カ月の我慢と思っていたものが、二転三転し、気づけば3カ月。政府からの急な発表や学校からの連絡に振り回され、どう生活を成り立たせるのか本当に大変だったのではないでしょうか。同じ家庭の中に、お兄ちゃんは分散登校、弟は自宅学習、妹は自主通園、お父さんはテレワークなどなど多様な登校・登園・勤務スタイルが混在し、困惑された方も多いでしょう。

 病気や障害のある人の生活、きょうだいの生活、その家族の生活。平常時でも計画的にヘルパー等の手配や送迎時間の調整等が必要なのに、この非常時では先が見えずに苦労されたことでしょう。感染予防に人一倍気を使い、更にマスク、消毒液などケア用品不足のストレス。3密を気にかけて買い物し、3食を作る大変さ。お父さん、お母さん、大丈夫ですか~?バラバラの分散家族になっていませんか? 私はきょうだい支援のメンバーやかつての生徒たちを思い浮かべては心の中で叫んでいました。「大変だ」と口に出せる場がありますか~?

 私たち「にじいろもびーる」も4月末にイベントを予定していましたが断念し、せめてWebで繋がれるようにと準備を進めてきました。大変な状況で心にたまったものをとある童話のように「穴」を掘って吐き出せたらすっきりするでしょう。(そういえば、大声で叫んだ声を吸収してくれる壺みたいなものを通販でみたことがあります。)大変な時に「大変だ」と言える場は必要だと思います。その役割の一端を「にじいろもびーる」が担えるとよいなと思っています。皆さんと自粛生活の大変さを言い合える日が早く来てほしいです。どんなふうにやりくりしたのかも是非教えていただきたいです。

                                塩谷淑子