2021年2月27日(土) 13:30~15:00
You Tubeライブ配信(お申し込み不要です)
★イベント開催のきっかけ★
2019年、世田谷区はふるさと納税で「 医療的ケア児ときょうだいにキャンプを贈ろう!」という寄附を募集しました。医療的ケア児やきょうだいのための寄附が行政で行われるのは、おそらく全国的に初めての試みではないでしょうか。
世田谷区で医療的ケア児といえば、成育医療研究センターもみじの家さん。そのハウスマネージャー内多さんからお声かけいただいたご縁で、にじいろもびーるはこの事業に携わることになりました。
キャンプを想定した事業でしたが、今年度は外出や人が集まるイベントは難しいだろうということで、オンライン配信の方向を探ることになりました。
NPO法人しぶたねさん、きょうだい会SHAMSさん、静岡きょうだい会さんという、日本のきょうだい支援のトップランナーの方々のご協力も得て、イベント企画は進んでいきます。
★きょうだいの気持ちを社会に伝えるには★
もともと、もみじの家さんは医療ケア児と家族の主張コンクールを開催されたご経験がおありでした。そのきょうだい版のアイディアがベースになったのですが、運営メンバーで話し合いを重ねたのは、どうやってきょうだいたちの心を守りながら気持ちを伝えてもらうか、ということです。
きょうだいの声が社会に伝わるのは、きょうだい支援を広めていくためにはとても大切なことです。その一方で、自分の気持ちを発するという行為は勇気がいりますし、きょうだいならではの逡巡も想像できました。伝えた後に心が揺れる可能性も想定しなければなりません。プライバシーにも配慮が必要です。
私も大人になったきょうだいの一人として体験談を話す機会があります。話すことでこそ伝わるという実感もある一方で、「こんなこと言ったら誰かを傷つけるかも」と迷ったり「あんなこと話さなければよかった」と後悔する経験もしてきました。
まずは、きょうだいが安心して気持ちが伝えられるようにしよう。それがテーマになりました。
★きょうだいの気持ちを大切にするために★
きょうだいの言葉をただ社会に伝えるのではなく、その気持ちに寄りそいたいね。
いろいろな気持ちがあっても大丈夫だと伝えたいな。
きょうだいの名前が出ない形で、無理せずに伝えたいことだけが書ける形にしよう。
きょうだいは、立場は「きょうだい」だとしても、ひとりひとり輝いている子どもということを忘れないようにしたいな。
好きなことや、やってみたいことと一緒にきょうだいの言葉を紹介したらどうかな。
このような願いから作成したメッセージシートを使用して、医療的ケア児の20歳未満のきょうだいからメッセージをもらうことになりました。
メッセージを応募してくれたきょうだいは、自宅にいながらにして星空を楽しめるフライングプラネタリウム(一般社団法人 星つむぎの村)のオンライン配信にご招待です。
★きょうだいの多様な思いをのせて★
全国のきょうだい児たちからメッセージが寄せられました。
メッセージが届くたびに、私たちは深くうなずいたり、涙が出そうになりながらじっくり読ませていただきました。自分たちが子どもの頃の思いと重なることもありました。
メッセージシートを紹介してくださったり、記入を手伝ってくださった親御さんもいらっしゃいます。どんなことを書くのかなとドキドキしながらも、見守ってくださったのだと思います。
医療的ケアのある兄弟姉妹とすごす中で、嬉しいこともあれば、困ったこともあります。毎日の生活の中で起こるいろいろなエピソードや、社会や周りの人に期待したいことなど、素直な気持ちが綴られていました。
自分の思いを言葉にしてくれたことに心から敬意を感じています。本当にありがとうございました。
いよいよイベントは1週間後となりました。
この大切なメッセージに視聴者の方とともに耳を傾けます。
子どもたちの思いを知ることから、きょうだいにどんな応援ができるのかご一緒に考えられましたら幸いです。
■予告編ムービー
もみじの家 内多さん製作の動画です。
https://youtu.be/a_zegzWAi90