中野区社会福祉協議会 地域活動応援講座報告

投稿者: | 2023年2月19日

2022年12月17日、中野区社会福祉協議会の「地域活動応援!講座」のひとつとして、きょうだい支援が取り上げられました。
きょうだい支援を応援してくださる中野社協さんとにじもびの初コラボのレポートです

「地域活動応援!講座」は、主に地域の方々に知っていただきご理解いただくことを目的としている講座ですが、中野区の会場とオンラインラインの併用ということで様々な地域からの参加があり、満員の盛況となりました。

 講座は2部構成で、第1部はきょうだい・家族支援に詳しい吉川かおり氏(明星大学人文学部福祉実践学科教授)の講演で「あなたが出会うこどもたちは“幸せ”を感じていますか~障がい児者の家族と“きょうだい”」という演題で話していただきました。

 子どもの健全な成長には愛着、自尊感情、生活体験などが必要であり、きょうだい児がそれらを十分に得られない場合があること。親もまた家族のコミュニケーションを保つことに苦労すること。また、きょうだい支援を考える時、家族を全体としてとらえて支援をする必要があることなどが話されました。家族だけで解決することが難しい問題も多く、相談しやすい社会文化を作ることや対応できるプログラム作りが重要とのことでした。

 第2部は、にじいろもびーる代表の有馬桃子がきょうだい自身としての育ちやその時々の気持ちなどを話し、きょうだい支援の意義をより具体的に伝えました。にじいろもびーるがどんな活動をしているかも紹介もしました。その後、吉川氏と有馬の対談形式で、参加者からの質問にも答えながら、きょうだい児も親もそれぞれの個人として大切にされること、いろいろな気持ちを認めてやる心理的支援が必要であることなどが話されました。

 きょうだい支援という言葉を初めて聞く方もいらっしゃったと思いますが、きょうだい児は表面的には見えにくい気持ちがあることを知っていただけたと思います。そんなことはたいしたことない、と思うのでなく、「そうなんだ」と受け止めていただくことが「相談しやすい社会作り」の一歩になるかもしれません。