2023年2月26日 第3回にじもびきょうだい児支援学習会「お父さんお母さんのためのセルフケアとコミュニケーション」をオンラインで実施しました。
にじいろもびーるでは、親や支援者向けの学習会を毎年行っています。今回は「セルフケア」をテーマに親や支援者のおかれている状況や心理の特徴をふまえて、どんなことを大切に生活するとよいかを前田節子氏(英国心理士)にお話しいただきました。約30名の方が参加し、親として、パートナーとして、支援者として、様々な立場における「自分」を考える機会となりました。
今回もコープみらいさんの「くらしと地域づくり助成」の助成を頂いて開催しました。
ブレイブキッズさんとの共催で、オペレーションには、スタジオよっしーさんのお力添えをいただきました。
はじめに基本的なこととして、①親の心理②きょうだい児の心理③支援者の心理、それぞれの特徴について話されました。
①障がいや病気のある子どもの親は、通常の子育てよりもケアと時間の両面で負担が多く、先が見えない不安が募ることで様々な不満をもちやすくなります。どうして自分だけがという不公平感や自分のせいではないかという罪悪感をもち、あきらめや孤立感が強まりやすくなります。
②きょうだい児は親の注意が障がいのある子に向きがちな為、早く大人にならざるを得ない状況があり、がまんや過度の責任感をもちやすくなります。一方で被害感が蓄積したり、不公平感を感じたりします。固定観念に悩まされることもあります。
③支援者はやりがいをもつ反面、問題を解決できないジレンマをもち精神的ストレスや肉体的な疲労感が蓄積してしまいます。自分のケアを気にかける必要があります。
これらをふまえて「セルフケア」をどのようにしていくのか話されました。
忙しい日々の中で、「セルフケアをする時間なんてない」と言われるかもしれませんが、人のケアをする人が健康でないとケアはできません。できる事を、できる範囲で行うことが大事です。
セルフケアのチェックポイント項目として、①体のセルフケア②人と社会につながる為のセルフケア③メンタル・セルフケア④スピリチュアル面のセルフケア⑤気持ちのセルフケア、があります。
セルフケアは病気に対する免疫を高めることはもちろん、不安やストレスの軽減、より円滑な人間関係を築く等の効果があります。自分を支える言葉をもつことも大切です。
それぞれの話題の区切りで参加者の質問にも答えながら、あっという間の2時間半でした。
参加の方の気持ちが少しでも軽くなったら嬉しいですし、興味をもったことを他の方にも話していただけたらと思います。
尚、この学習会のさらに詳しい内容を「お父さんお母さんのためのセルフケアとコミュニケーション」報告②として公開していますのでご覧ください。こうした記事を読む時間をとることがセルフケアにつながるかもしれません。