英国心理士(BACP・英国カウンセリングサイコセラピー協会認定カウンセラー)前田節子さんによる子育て応援コラムの最終回です。
今回のテーマは、完璧主義になっていませんか?という問いかけです。
きょうだいにも完璧主義の傾向を持つ人は多いように感じます。私自身をふり返ると、その背後には「人に迷惑をかけてはいけない」「ミスのないようにしないとまわりの人に認めてもらえない」という不安感が大きい時ほど、完璧を目指そうとする気がします。
*このコラムは、もともとは就学前のお子さんの親御さん向けに書かれたものです。
年齢の高いお子さんや、障がいのあるお子さんの親御さんとも共有できる大切なことが書かれていますので、前田さんのご許可のもと、連載させていただいています。
最近、「私、何にもする気がしなくって…」とおっしゃるママが増えてきています。
色々な事情があるのでしょうけれど、原因を一緒に考えていくと行きつくことが多いのは、「私、完璧になりたい」というママの思いです。
完璧主義の裏側には、「完璧であれば、過去の過ちをリセットできる」とか、「人の目が気にならなくなる」とか、「もっと愛されるようになる」という偏った考えがあるような気がします。
ちょっと、ご自分に「私が完璧なママだったら、子どもはどんな子どもに育つのだろう?」と聞いてみてください。
極論かもしれませんが、完璧な子どもはミスをしません。ミスをしないということは、何もできない・しない子なのかもしれませんし、ママを必要としない子かもしれません。
そして、「完璧」とは、現実には存在しない基準なのだと気づかれると思います。
考えるのが苦手な方は、「完璧でない親であること自体が、子どもにとって最高の贈り物だ」と思って下さい。
「え!それって、何もしないことですか?」と思われるかもしれませんが、もう、すでに努力なさっているから、大丈夫ですよ。
完璧でないママは、生き生きしていてステキです!
*前田節子さんのWEBサイトはこちら