交流会を開催しました

投稿者: | 2022年12月30日

2022年11月19日、筋ジストロフィー協会東京支部さまにて、きょうだいのお話と交流会の機会をいただきました。
遅くなりましたがご報告いたします。

 初の試みだったので、どんな感じの構成にするか担当の方とじっくり打ち合わせしながら組み立てました。きょうだい支援を身近に思ってもらたらいいな、気軽におしゃべりできる時簡になるといいな、という思いから、はじめの30分ほどを講義形式でお話することにしました。きょうだい児のもちやすい気持ちや、ライフステージごとに課題となること、きょうだい支援をしている団体の紹介や情報を得る方法などをお伝えしています。

 その後、参加者の質問や知りたいことに沿って話を進めました。この日は、思春期のきょうだい児のかかえる課題が中心となりました。

 思春期は、成長の大きな山を迎える時期であり、環境や人との付き合い方の変化にともない気持ちの揺れが大きくなります。この時期には今まで気づかなかったことが表面に出たり、親との関係や病気や障害のある兄弟姉妹との関係が変わったりします。実際に起こったできごとやどう対応したかの話を聞きましたが、難しい状況できょうだい児にしっかり向き合おうとする保護者の姿勢に尊敬の思いをもちました。
 解決には時間のかかることでも、自分の親が寄り添っていてくれることがきょうだい児にとって大きな安心になります。

 にじいろもびーるの過去の学習会「思春期ときょうだい」(2020年、講師;前田節子氏)、「お父さんお母さんのためのアンガーマネージメント」(2021年、講師:前田節子氏)で話されたことも交えながら、きょうだい児が自分の時間をもてるようにすること、親ときょうだい児だけで話したり一緒にすごしたりする時間をもつことの大切さを確認しました。

 今回は、筋ジストロフィーの会ということで、この病気の特性による悩みも出されました。病気の兄弟姉妹の今後の病状変化をどう伝えていくか、きょうだい児にも関連する遺伝的なことをどう伝えていくかです。これは大人になっていくきょうだい児と保護者にとって大きな問題です。病気についての説明は、病児本人にもその年齢や状況に応じて医療者が話をすることが多くなっています。きょうだい児にもそうした機会が必要となるでしょう。兄弟姉妹のかかっている病院で相談してみてはどうか、遺伝カウンセリングを行っている病院もある、といった情報交換がされました。

 小さな学習会ならではの深い話ができ、きょうだい児支援を共に考えていく機会となりました。にじいろもびーるが今までに得た情報や学習会の内容等を皆様に役に立つように伝えていきたいと改めて思っています。

 2023年1月には、東京都小児慢性特定疾病児童等自立支援事業交流会にて、きょうだい支援のお話をさせていただきます。きょうだいのことを一緒に考えたり、応援したいと思っている団体がありますよ、ご家庭だけで頑張らなくて大丈夫ですよ、そういった私たちの思いをお話させていただきたいと考えています。