「きょうだいさんの広場特別編」は、なんと実際の調剤薬局(お茶の水)での薬剤師体験でした。
2023年12月3日(日)、日本調剤株式会社様のご協力のもと、何度もコラボさせてもらっているNPO法人しぶたね(大阪)さんとの共催です。午前の部と午後の部、合わせて11人のきょうだいさんと保護者の方が参加してくださいました。
まずは、きょうだいさんのヒーロー、シブレンジャーのシブレッド(しぶたねさん)とシブブルー(日本調剤さん)がお出迎え。それぞれ白衣を着て、期待感が高まります。内容は3部構成で、5人の薬剤師さんがガイドしてくださいました。
1つ目は調剤室の見学。シューズカバーをはいて、ふだんは入ることのできない調剤室へ。たくさんの薬の箱が並ぶ様子にみんな圧倒されていました。保護者の皆さんは調剤室のガラスにくっつくようにしてお子さんたちの様子を見ていました。
2つ目はクイズ。薬剤師の仕事や薬についてのクイズに、みんな真剣に考えて答えのカードを挙げていました。保護者の皆さんも「勉強になるわー」と感心。
そして3つ目はお薬作りの体験です。今回はお菓子を薬に見立てて薬作りを体験しました。①粉剤(錠剤を砕いて粉薬にする)②軟膏(2種を混ぜる)③分包(錠剤を分包)の3種類です。
①『粉剤』は乳鉢にボーロや金平糖を入れ乳棒でトントンと叩いてつぶしていきます。みんな力の入れ方が上手でみるみる粉状になっていきました。それを紙で包んで出来上がり。最近はあまり見ない薬包ですが、きょうだいさん達は折り紙気分で楽しく作りました。保護者は「昔はありましたよね」とちょっと懐かしそう。
②軟膏つくりは、2種のクリーム(今回はチョコクリームとミルククリーム)を計量し、軟膏ベラで混ぜ合わせ、それを容器に入れる作業です。ピタリと10g計量できると、思わず歓声。「長いヘラは、しなって難しい」と言いつつも集中して取り組み、容器にきれいに入れるところまで頑張りました。
③「分包」は、分包機という機械を使いました。初めて見る機械に、いったいどうなるのだろうと興味津々。数種類の薬を機械上部の仕切りのあるトレイに分けて入れていきます。そして設定ボタンを押すと・・・機械の下部から1回分ずつビニール袋に入れられた薬が連なって次々と出てきます。中身が見えるので、色とりどりの薬のセットに思わず「きれい!」の声が上がりました。機械の操作もすぐに覚えてしまいました。
一通り体験した後に、もう1回やりたいことに再トライ。「機械をもう1回やりたい」「つぶすのたのしー!」と嬉々としてやっていました。
最後には薬剤師さんから「修了証」が手渡され、「ぜひ働きに来てください」と言われ思わずはにかむきょうだいさんでした。プロフェッショナルかつフレンドリーな薬剤師さんからかけられた言葉は一番のご褒美でした。
病気や障がいのある兄弟姉妹が薬を使うことが多く、ふだんから薬を目にしているきょうだいさん。薬を見るだけではわからない、薬の大切さや薬剤師さんの仕事のすごさを知ることができました。そして何より、「薬剤師さんは私たちを支えてくれる人」と、より身近に感じたことでしょう。
ここにもきょうだいさんを応援してくださる人がいることを実感し、きょうだいさんのいきいきとした姿を思い出し、よい出会いの一日になったな、と嬉しく思っています。